Bちゃんへ
無事連絡が返ってきてよかった！
Bちゃん、元気そうで何より。そっか、ずっと東京なんだ。ずっとデスクワークだなんて、あの頃想像してた通りかも！笑 「将来何になりたい」とか、バイトの合間によく2人で話したもんね。あの頃からBちゃんは、何でも完璧にこなせたよね。今何してるかは分からないけど、やりたいことができてたらいいな。
そうだね、もう連日うるさいくらいに、虫の声聞こえてる。逆に耳が慣れてしまって、環境音と化してるほど笑 最近急に涼しくなって、一気に秋を感じているよ。
最近車で走っていると、いたるところで「コスモス」が咲いてるんだ。ピンクやオレンジが多いかな。自然に生えているものもあれば、誰かが育ててるものもある。オレンジ色のコスモスは「キバナコスモス」っていうらしくって、ピンクのものとは品種が違うらしい。確かに、葉っぱの形が違ってて。外来種で、生命力が強いみたい。たくましい姿から、花言葉は「野性的な美しさ」とか「自然美」なんだって。野生的とか自然美とか、なんか響きがかっこいいよね笑
ちなみに、自然美に対して、人間が生み出した作品を“芸術美”っていうんだ。歴史で語られてきた「自然美と芸術美ではどっちが優れているんだ」論争を読むのは楽しいけど、個人的には、どっちかなんて決められない。安直だけど、自然美=“田舎”、芸術美=“都会”って例えると、眼下に広がる日本海も好きだし、早朝からまわる美術館も好き。それぞれの良さがあって、それぞれからしか得られないパワーがある。私にとってはどっちも必要。
とはいえ。“美しい”って感じることは、受け手に委ねられた感情だと思うんだけど、自然美って芸術美より、ずっと一般的で分かりやすいと思うんだ。「虫の声」って自然美も、風情の塊みたいなもん。芸術の秋、もとい、自然の秋。優劣は無いって言ったけど、コロコロリンリン鳴く声は、疲れた心によく響く。
やっぱり、Bちゃんに思い切って手紙を書いてよかった！ 実は私、次の仕事も決めずに帰ってきたんだ苦笑 でもまあ、一応手に職はある？笑から、その方向で探そうかな、とは思ってる。今さら他のことはできないかもだし。なんだかんだ、好きなことして生きていきたい。“凪”とか言ってる場合じゃないね笑 オレンジコスモスみたいに、メンタル強く生きなくちゃ。
2024年10月1日
Aより
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