− 間 −
Contents
◆ あはひ/KAWAGUCHI Yuko
◆ 「間」/HIRAI Yuta
◆ 「リンゴと横断歩道」/MIYAKITA Hiromi
あはひ
空と海の間に
太陽と夕暮れの間に
人と人との間に
新しいストーリーが生まれる。
KAWAGUCHI Yuko
「間」
走り続けている人たちの背中に
憧れ続けてきた。
自分は、何度も立ち止まってきた。
持っている時間の大半を労働に費やしていると、
考えることをいつの間にか止めてしまう。
でも、ふとしたきっかけで気づく。
そのきっかけは誰かからもらうことが多い。
生業とは何だろう。
生きがいとは何だろう。
また自分に問いかけて、
変化を求めて行動に移す。
そこに時間がかかりすぎてしまうことが
自分の不甲斐なさだけど、
それも気づきのひとつ、
そうやって少しづつ歩いてきた。
その場に立ち止まっていたままでは、
見つけることができない。
少しでも前に進んだそのとき、
あのときの間が意味を持つんだと思う。
先日観た映画の台詞。
スクリーンから全身に浴びた。
「変われ」
会社を辞めることにした。
HIRAI Yuta(CRAB WORKS)
https://crabworks.jp
「リンゴと横断歩道」
横断歩道
パワー交換
客観的
リンゴ
1. 歩く 最初
2. くすっと笑える
融和 ?
〰︎〰︎〰︎〰︎
私にも意図が分からない箇所がありますが、これらは10年以上前のメモ書きです。私の持ちネタの一つに、そのころ始めた「頭にリンゴをのせる」というパフォーマンスがあります。路上で試してみたくなり、大阪駅の横断歩道を赤いワンピースを身にまとい、頭にリンゴをのせて歩き、それを撮影してもらいました。あとから見ると、雑踏のなか周囲の人はちゃんと私から少し間をあけて横断歩道を渡っていました。ひとびとが大勢行き交う、大阪駅と阪急方面を結ぶカウントダウンのついた信号機のある横断歩道というと、関西人なら「あぁ、あそこやね」と言う場所です。東京だったらもっと距離を置くのかなと想像を膨らませました。
MIYAKITA Hiromi
https://miyakitahiromi.com
編集後記
日本人は、昔から“間”を大切にしてきた。
仏教が普及し、“余白”をはじめとする芸術意識が確立し、“間の美学”といわれる様式の中で、当たり前に生きてきた。
場の空気を読む。言葉の行間を読む。
“間が悪い”と、それだけで嫌がられる。
物と物の間。事と事の間。時間と時間の間。人と人の間。
器用に生きるには、“距離感”がすべてである。“世間体”も気にしなければならない。“間違い”は反省しないといけない。
でも、そうやって“間”に意識を向けることに、美学を感じているのだろう。
すべての事象には“間”が存在する。
それは、時間が流れていることと同義だ。
そのひとつひとつから生まれる喜びを、丁寧にすくい取れる人間でありたい。
2020.11.1 KAWAGUCHI Yuko